疲労回復に必要なビタミンの働きを薬剤師が解説!

vitamin-recovering-health 疲労回復

監修

+kampo
薬剤師 笹森有起

編集

医療ライター
薬剤師 森本夏子

「ビタミンって疲労回復にいいよね?」

「でも疲労回復のために、どんなビタミンを摂ればいいのかわからない」

という疑問はありませんか?

ビタミンと言っても種類がたくさんありますよね。
しかもビタミン剤だけでなく、栄養ドリンクやサプリメントなど商品もたくさん販売されています。

  • 疲労回復とビタミンの関係
  • 疲労回復に対してのビタミンの働き
  • 効率よくビタミンを摂る方法

十数年にわたり、ドラッグストアで接客してきた薬剤師である筆者が解説します。

「疲労回復」と「ビタミン」の関係

疲労回復するためには食事だけでなく、睡眠や生活リズムも大切です。
今回は栄養にポイントを絞り、わかりやすく紹介していきます。

「ビタミン不足」が疲労の原因?

私たちは食事で補給した栄養を代謝し、効率よくエネルギーを作り出しています。

食事からエネルギーを作り出す時には、ビタミンが欠かせません。
ビタミンが不足すると十分なエネルギーを作れず、疲労の原因となるのです。

ビタミンには、ビタミンAやB、Cなどたくさんの種類が存在します。

それぞれが違う役割をしているので、どのビタミンが不足してもエネルギー代謝がうまくいきません。
特定のビタミンだけを大量に摂っても意味がないのも納得ですね。
ビタミンをバランスよく摂ることがポイントです。

疲労回復のカギは「食事」と「ビタミン」

私たちは食事を摂ることによって、炭水化物や脂質、タンパク質などの栄養素を体に補給しています。
私たちの体は補給した炭水化物と脂質を代謝し、効率よくエネルギーを作り出しているのです。

食事はバランスがとても重要。
食事のバランスが悪いと、エネルギーの原料不足になってしまうからです。

ではバランス良い食事とはどんなものを食べれば良いのでしょうか?

2005年に厚生労働省と農林水産省が共同で「食事バランスガイド」を発表しました。
食事バランスガイドはイラストを用いて、どれをどのぐらい食べれば良いか分かりやすく書いています。[1]

疲労回復のためのポイントは2つ

バランスよく食事を摂り、栄養素を補給する

ビタミンが関与し補給した栄養素をエネルギーに変える

偏った食事で、ビタミンが不足してはエネルギーを作り出せなくなります。
また食事を摂らずに、ビタミンだけを摂ってもエネルギーは作れません。

食事とビタミンのコンビネーションが、疲労回復のカギとなることがわかります。[2]

疲労回復につながる薬膳レシピの記事はこちらを参考にしてください。

>>【疲労回復】とっても簡単!体がよろこぶ薬膳レシピ5選

「疲労回復」に必要なビタミンとは

ビタミンは10数種類も存在します。

疲労回復に必要なビタミンは主にB群。
ビタミンCやビタミンEも疲労回復には欠かせません。
どんな食材に多く含まれているかを覚えておくと良いでしょう。

ビタミンB1
  • 豚肉
  • 玄米
  • うなぎ
  • ニンニク など
ビタミンB2
  • 納豆
  • 牛乳
  • ほうれん草
  • レバー など
ビタミンB6
  • まぐろ
  • 鶏肉
  • レバー
  • バナナ など
ビタミンB12
  • レバー
  • にしん
  • 牡蠣
  • チーズ など
ビタミンC
  • いちご
  • レモン
  • キウイ
  • ブロッコリー など
ビタミンE
  • アーモンド
  • 大豆油
  • うなぎ など

それぞれのビタミンは体内でどんな働きをしているのでしょうか?
ビタミンの働きを理解し、不足するとどういった症状が出やすいか、知っておくと便利ですよ。

ビタミンB1の働き

  • 糖質をエネルギーに変える
  • 筋肉や神経の疲れを和らげる効果がある

ビタミンB1はチアミンと呼ばれる水溶性ビタミンです。
疲労回復には欠かせません。
不足すると、エネルギーが作られにくくなり、疲れやすくなってしまいます。[3]

ビタミンB2の働き

  • 脂質をエネルギーに変える

ビタミンB2はリボフラビンと呼ばれる水溶性ビタミンです。
不足すると、エネルギー代謝がうまく行かなくなり、だるさを感じたり、疲れやすくなったりします。

ビタミンB2不足が、口内炎や脂漏性皮膚炎の原因にもなってしまうのもポイント。[3]

ビタミンB6の働き

  • タンパク質から作られるアミノ酸を、エネルギーに変える

ビタミンB6はピリドキシンと呼ばれる水溶性ビタミンです。
また、中枢神経の働きを正常に保つ働きがあることにも注目。
ビタミンB2同様に不足すると、脂漏性皮膚炎や舌炎の原因になります。[3]

ビタミンB12の働き

  • タンパク質や脂質をエネルギーに変える
  • 神経の機能を正常に保つ

ビタミンB12はシアノコバラミンと呼ばれる水溶性ビタミンです。
不足すると貧血になったり、末梢神経障害が起こりやすくなります。[3]

ビタミンCの働き

  • エネルギーを作るのに役立つ
  • 皮膚や細胞のコーラゲン合成に必要
  • 細胞の酸化を防ぐ

ビタミンCはアスコルビン酸と呼ばれる水溶性ビタミンです。
不足すると、コラーゲンが作れず血管がもろくなり、出血しやすい状態になります。[3]

ビタミンEの働き

  • 細胞の酸化を防ぐ
  • 血流を良くする

ビタミンEはトコフェロールと呼ばれる脂溶性ビタミンです。
血流が良くなると、たまった疲労物質を運びやすくなるのがポイント。

不足すると肝臓や腎臓などに負担がかかることも。
脂溶性ビタミンなので、多く摂り過ぎると過剰症に注意が必要ですが、普段の食事だけでは過剰症は発生しないといわれています。[3]

効率よくビタミン摂取して「疲労回復」

こんな方はビタミン補給がおすすめ!

  • 食事時間が不規則
  • 食事のバランスが偏っている
  • 肉体疲労がつらい
  • ストレス疲れ
  • 睡眠不足

ビタミン補給の商品はたくさん発売されています。
目的やライフスタイルに合わせて使ってみましょう。

ビタミン剤を服用する

錠剤のビタミン剤は、主に第3類医薬品に分類されています。
医薬品の効果を実感したい方におすすめです。

目・肩・腰がつらい

目や肩・腰に効果的なビタミン剤はテレビCMなどでも宣伝しています。

ビタミンB1だけでなく、神経の機能を正常に保つビタミンB12が豊富に配合されています。

肉体疲労でクタクタ

肉体疲労時はビタミンB1、B2、B6などののビタミンB群をバランスよく配合している製品がおすすめです。

つらい疲れには、生薬配合やローヤルゼリー配合などのより効果を高めているビタミン剤を取り入れてみましょう。

肌荒れも気になる

疲労回復だけでなく、肌荒れに効果的なビタミン剤もあります。

  • 肌荒れ
  • にきび
  • 口内炎

このような症状にはビタミンB2、B6が効果を発揮します。

栄養ドリンクを飲む

グイっと飲んで元気になるイメージの栄養ドリンク。
基本的にビタミンが配合されています。

最近では、低カロリーノンカフェインの商品もあり、寝る前にビタミン補給が可能です。

カフェインを強化した、疲れに即効性を期待できるドリンク剤もあります。
エナジードリンクにビタミンが配合されている製品も。

ドリンク剤は含まれている栄養素などにより3つに分類されます。

  • 医薬品
  • 医薬部外品
  • 清涼飲料水

分類によって、期待できる効果や値段が異なるので、自分の疲れに合わせて選んでみましょう。
基本的にはドラッグストアで購入できますが、医薬部外品や清涼飲料水は、スーパーやコンビニでも販売しています。

サプリメントを取り入れる

食事のバランスを取るために栄養成分を補給
マルチビタミンとしてだけでなくビタミンCやビタミンBなど、単独の栄養成分でも販売されています。

様々なメーカーから販売されているので、大きさや栄養素の配合量などを確認し自分好みのサプリメントを選んでみましょう。

ただしサプリメントは食事の代わりではありません。
食事にプラスして栄養を摂る栄養補助として服用するようにしましょう。

「食事」と「ビタミン補給」で疲労回復しましょう

この記事では以下の5点を中心に解説しました。

  • 食事からエネルギーを作り出すときにビタミンが必要
  • ビタミンはバランスよく摂ることがポイント
  • ビタミンの効果を発揮するにはバランスよい食事も重要
  • 疲労回復に必要なビタミンは主にビタミンB群
  • ビタミン剤やサプリメントを活用して効率よくビタミン補給できる

疲労が蓄積すると、仕事や勉強のパフォーマンスが低下してしまいます。

また免疫力が低下し、体調を崩すことも。

バランス良い食事とビタミンのコンビネーションで、疲労回復しましょう。

 

 

【参照】

[1]食事バランスガイド若者向け解説書,食事バランスガイド中高年向け解説書,農林水産省

[2]東京医科大学 公衆衛生学分野 疲労回復のヒント

[3]日本人の食事摂取基準(2020年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書,令和元年12月,「日本人の食事摂取基準」策定検討会,p188-244

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