つい怒りっぽくなってしまう方には抑肝散がおすすめ

つい怒りっぽくなってしまう方には抑肝散がおすすめ 漢方(kampo)

監修

+kampo
薬剤師 笹森有起

編集

医療ライター
薬剤師 森本夏子

ちょっとしたことで、つい怒ってしまうことはありませんか?
感情のコントロールが難しい方におすすめなのが抑肝散(ヨクカンサン)です。

抑肝散はイライラ感をはじめ、不眠や頭痛などを改善する効果も。
この記事では、多くのケースで処方されている抑肝散について解説します。

もしかして「疳(かん)」が高ぶっているかも?症状チェック!

抑肝散の「肝」という文字は「疳の虫(かんのむし)」の「疳」と同じ意味です。
「疳の虫」とは子どもが激しく泣いたり、かんしゃくを起こしたりすることの俗称。

抑肝散は「疳」の高ぶりを抑える漢方として名づけられました。

もし次の症状に心当たりがあれば、あなたも疳が高ぶっている可能性があります。

  • 怒りっぽい
  • イライラする
  • 歯ぎしり
  • 眠れない
  • 我慢ができない
  • 頭痛 など

抑肝散により、疳が高ぶって起こる症状を全体的に緩和できます。

抑肝散に含まれる7つの生薬の力

抑肝散には次の7つの生薬が含まれています。[1]

当帰(トウキ) 血の巡りをよくする
釣藤鈎(チョウトウコウ) 興奮を静める
川芎(センキュウ) 血の巡りを良くする
蒼朮(ソウジュツ) 胃を健やかにし、腸を整える
茯苓(ブクリョウ) 胃を健やかにし、腸を整える
柴胡(サイコ) 自律神経のバランスを整える
甘草(カンゾウ) 胃を健やかにし、腸を整える

また、上の7つの生薬に陳皮(チンピ)、半夏(ハンゲ)を加えた漢方が、抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)です。

抑肝散加陳皮半夏は、抑肝散とほぼ同じ効果です。
それに陳皮と半夏を加えることで、胃腸が弱い方向きの漢方となります。

しっかりした効果を得るためには、自分の体質に合った漢方を選びましょう。

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抑肝散は赤ちゃんからお年寄りまでのイライラに効果的

抑肝散の効能効果は次の通りです。[2]

虚弱な体質で神経がたかぶる人の次の症状
  • 神経症
  • 不眠症
  • 小児夜泣き
  • 小児疳症

参照元:ツムラ抑肝散エキス顆粒添付文書

抑肝散は、もともと子どもの夜泣きや疳の虫へのお薬です。

子ども本人に服用させるほか、一緒にいるお母さんも服用するとより効果的であったことから母子で同じ薬を飲む「母子同服」がすすめられました。

大人にも有効と分かったため、現在では大人のイライラや不眠、不安症状によく処方されています。
また、BPSDと呼ばれる認知症の精神的興奮にも効果があると判明。[3]

疳(かん)を抑えて健やかな毎日を

抑肝散は赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代に使われています。
年齢を問わず、抑肝散は「疳」の高ぶりを感じる方におすすめの漢方です。

ちょっと最近怒りっぽくなったという方は試してみてください。

 

 

【参照】
[1]漢方のツムラ 抑肝散
[2]独立行政法人医薬品医療機器総合機構 ツムラ抑肝散エキス顆粒
[3]岡原 一徳 Dementia Japan 26 : 196-205, 2012

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