寒い冬を超えて、待ちに待った春の訪れ。
しかしそれは同時に、辛い花粉症の季節の到来でもあります。
くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの花粉症の症状に毎年ひどい症状に悩まされている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、花粉症になりやすい生活習慣、花粉症の主な症状と、出てしまった症状を和らげる花粉対策法をご紹介します。
花粉症とは?
花粉症とは、花粉を吸いこむことで起こる免疫反応によって、くしゃみ、鼻水や鼻づまりなどを引き起こすことをいい、季節性の「アレルギー性鼻炎」とも呼ばれます。
原因となる花粉はさまざまですが、特に多くの人が悩まされているものはスギ花粉と言われており、花粉症患者の約7割はスギ花粉によるものと考えられています。
スギは毎年2~4月頃が飛散のピークとなります。
スギの他にも、ヒノキ、シラカバなども花粉症を引き起こし、ヒノキは3~5月、シラカバは主に北海道で5~6月にピークとなります。
また、秋になるとイネ科・ブタクサ科の花粉の飛散があり、春だけではなく秋にも花粉症の症状に悩まされる人が増加しています。
昨今の地球温暖化の影響により、今後も花粉の飛散量は多くなる傾向にあると言われています。
花粉症になりやすい人、悪化しやすい人は?
花粉症になりやすい人は、アレルギー体質を持っているという理由の他にも日頃の生活習慣が起因して症状が出ている人が多いようです。
いったいどのような人が花粉症になりやすく悪化しやすいのでしょうか?
飲酒の習慣がある人
普段からお酒を飲む習慣がある人は、花粉症になりやすいと言われています。
特に花粉症の症状が出ている時の飲酒は血管を拡張させ、目の充血や鼻詰まりを悪化させてしまうため注意が必要です。
煙草の煙を吸う人
喫煙は鼻の粘膜を刺激して鼻詰まりを悪化させる原因になります。
喫煙者は自分が体内に取り込むタバコの煙が悪影響をもたらしますが、禁煙者でも副流煙によって粘膜が刺激を受けてしまいます。
喫煙者との距離をとったりしながら間接喫煙しないよう工夫をするようにしましょう。
生活習慣が乱れている人
睡眠不足だったりストレスの多い生活をしている人は、免疫やホルモンのバランスが乱れて、花粉症の症状が悪化してしまう原因になることも。
また、偏った食生活なども免疫力の低下につながってしまいます。
花粉症の症状
もはや「国民病」と言われるほど、多くの日本人が毎年悩まされている花粉症の症状ですが、長い期間不快感が続き日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。
主な花粉症の症状は以下のようなものがあり、いずれも花粉の飛散量に比例して症状が強くなります。
鼻の症状
くしゃみ、鼻水、鼻づまりは典型的な花粉症の症状であり、水っぽいさらさらした鼻水がとまらないことが特徴です。
何度も立て続けにくしゃみが出る、鼻が詰まっているため口呼吸になりがちで喉が乾燥する、匂いを感じにくいため食べ物の味がわかりづらいなど、生活に影響を及ぼします。
喉の症状
季節の変わり目に喉にかゆみやいがらっぽさを感じる、違和感があるという人には、花粉症の可能性があります。喉の奥から耳にかけての範囲にかゆみを感じる人もいます。
他にも、花粉が器官に侵入することで、乾いた咳が出ることもあります。
目の症状
目がかゆい、ゴロゴロするなども、花粉が目に入り免疫反応が起きることで現れる花粉症の症状です。
季節性のアレルギー性結膜炎とも呼ばれ、他にも目やに、充血、涙目などの症状があります。
その他の症状
その他、倦怠感、頭痛、肌荒れ、寝付きにくいなどの症状も悩みの多い花粉症の症状です。
発熱や皮膚のかゆみなどさまざまな症状を伴うこともあるので、早めの対策が必要です。
花粉症の自宅や外出時の対策は?
花粉症の症状を緩和させ一日を快適に過ごすためには、なるべく花粉に接触しないことが大事です。
普段から自宅や外出時に注意するためにできることはどんなことでしょうか。
花粉を吸い込まない
花粉症の症状を緩和するのに一番大事なのは、花粉を吸いこまないこと。
花粉が多く飛散している時期は、自宅の窓は換気するとき以外はあまり開けないようにし、花粉が室内に入るのを防ぎましょう。
花粉を体につけない
外出する時は、花粉を体に付けないよう、マスクや帽子、メガネなどを身に付けてブロックしましょう。
フリース、ウールやアクリルなどの花粉が付着しやすい衣類は避け、綿やポリエステルなど、表面がつるつるしたアウターを着るのがおすすめです。
花粉は昼過ぎから夕方に飛散量が増えるため、可能ならその時間帯を避けて外出するのがいいでしょう。
帰宅後は、衣服の花粉を玄関前で払い、手洗いやうがいを行って、花粉を家の中に入れないようにしましょう。
花粉症の症状を緩和するためには
しっかり花粉対策をしても、花粉から完璧に逃れることは難しいですよね。そこで、出てしまった症状を和らげる方法をご紹介します。
目を冷やす
目がかゆいからといってこすってしまうと、まぶたの腫れや目の充血を悪化させてしまいます。
そこで、冷やしたタオルや保冷剤を、ハンカチに包んで閉じた目に当ててみましょう。かゆみが落ち着いてくるのでおすすめです。
鼻やのどを保湿する
鼻やのどの粘膜の乾燥は花粉症の症状を悪化させてしまいます。加湿器を使用したりマスクを着用して保湿するように心がけましょう。
のど飴を舐めたり濡れマスクを使うのもおすすめです。
鼻の下の皮膚がひりひりする時は、ワセリンなどを塗ってケアしましょう。
漢方薬で花粉症の症状を和らげる
花粉症の症状緩和には、目薬や抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬などの市販薬がよく使用されますが、漢方薬も症状を和らげるのにおすすめ。
玉屏風散(ぎょくへいふうさん)は、虚弱体質の改善、アレルギー性鼻炎やアレルギー性喘息の予防と治療におすすめの漢方薬です。
玉屏風散に含まれる黄耆(おうぎ)という生薬は、花粉症やアトピーなどの因子となるアレルギー抗体IgEが増加するのを抑える作用があります。体のバリア機能を高め免疫機能の改善にも効果が期待できます。
黄耆(オウギ)、白朮(ビャクジュツ)、防風(ボウフウ)
花粉の季節を乗り切るために
花粉症になりやすい人の生活習慣、そして普段からできる花粉対策や症状を緩和する方法をご紹介しました。
花粉の季節は、よりいっそう規則正しくストレスフリーな生活を心がけ、花粉の影響を受けにくい健康的な心身でいることが大切です。
さらに、普段から体質改善を心がけ、自分の体をいたわってあげましょう。
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